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数土 幸夫
日本機械学会論文集,B, 62(601), p.3376 - 3382, 1996/09
本研究は、従来その物理モデルが不明確であった大気圧条件での高サブクール高流速下の限界熱流束について検討し、質量流束940~23,000kg/ms、入口サブクーリング30~90C、流路長30~100mmの加熱流路の既存の実験結果を比較的精度良く予測できる解析モデルを導出したものである。本解析モデルによって、大気圧条件下では加熱面上の蒸気ブランケットの速度の効果及びサブクール沸騰流の摩擦損失の効果が共に限界熱流束を増大させる効果を持っており、大気圧条件下の限界熱流束を高圧条件下の値と大きく異ならせている理由が説明できることがわかった。
数土 幸夫
Trans. ASME, Ser. C, 118, p.715 - 724, 1996/08
本報は、垂直流路での気液対向二相流下の落下水制限現象について、従来不明であったその発生メカニズムと落下水量を制限する支配因子を明らかにしたものである。流路全長に亘る気液の運動量の釣合式に、気液界面・壁面摩擦を考慮するとともに、流動パターンを考慮した解析モデルを導出し、ボイド率に関し、その釣合式の与える曲線群の包絡線が落下水量の条件を与えるとした。その解析結果は、既存の円管、矩形流路、環状流路の実験結果を非常に良く予測することがわかった。検討の結果、落下水量の支配因子は、ギャップ、幅、長さの流路寸法、注入方式、摩擦損失係数を決定する代表長さに影響する流路形状等が支配パラメータであることがわかった。また、水-蒸気系で注入水がサブクールである場合のサブクーリングの効果も適切に評価できることがわかった。
数土 幸夫
Trans. ASME, Ser. C, 118, p.680 - 688, 1996/08
本報は、片面/両面加熱矩形流路における限界熱流束について、圧力が0.1~14MPa、質量流束が4~28000kg/ms、入口サブクーリングが4~328Kの非常に広い条件下の水を対象に理論的に検討したものである。加熱壁面上にマクロ液膜を仮定し、流速の小、大に応じて流れの特徴を把えた解析モデルを導出し、既存の実験結果と比較した結果、ほぼ30%で実験し得る簡潔な解析解を導出することができた。
数土 幸夫
日本機械学会論文集,B, 62(594), p.721 - 728, 1996/02
本研究は、高サブクーリング高流速下の限界熱流束について圧力P=0.34~3.1MPa、入口サブクーリングTin=13~210K、流路長0.1~0.29mの流路を対象に、新しく提案した解析の結果と実験結果を比較検討したものである。従来、本研究で対象とした範囲ではパラメータの効果を適切に予測する解析モデルがなかった。これに対し、加熱面上に存在する薄液膜と蒸気ブランケットに対し、薄液内で遷移域の速度分布と流路全体で乱流摩擦損失とする解析モデルが、限界熱流束について主要なパラメータを含む簡便な解析解を与え、この解が実験結果を良く予測することがわかった。特に他の条件が一定の時限界熱流束は流束のほぼ0.8乗に比例するという実験的事実を明快に示している。
数土 幸夫
日本機械学会論文集,B, 62(595), p.1157 - 1163, 1996/00
本研究は、ヒートパイプや凝縮器の性能決定やPWR・LOCA時のECC水の冷却性能を決定する上で非常に重要な垂直流路での気液対向二相流の落下水制限現象について、その支配パラメータの1つである注入水のサブクーリングの効果を解析的に明らかにしたものである。従来、実験的にも解析的にもその現象が複雑であるために、ほとんど解明されていなかったが、流路全体で気液の運動量の釣合いを考え、注入水のサブクーリングが上昇蒸気流の流量を減少させる効果を考慮したモデルを展開した結果、解析結果が、既存の実験結果を体系的に良く予測しうることを示したものである。
数土 幸夫; 神永 雅紀
The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering (ICONE),Vol. 1, 0, p.223 - 228, 1995/00
ヒートパイプ、板状燃料を用いる研究炉及び商用炉での垂直流路における気液対向二相流で重要な現象である落下水制限(Countercurrent Flow Limitation)現象の、発生メカニズムとその支配パラメータの効果について、内管流路、矩形流路並びに環状流路の特性を解析的に系統的に検討した。その結果、流路長、流路径、又はギャップ、幅並びに注入水の運動量の効果、注入水のサブクーリングの効果を的確に評価できることがわかった。解析結果と既存の各種の流路形状での実験結果との一致は良好であることがわかった。これらから、落下水制限の発生メカニズムについて重要な知見を得ることができた。
数土 幸夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 17(7), p.516 - 530, 1980/00
被引用回数:33 パーセンタイル:92.51(Nuclear Science & Technology)加圧水型原子炉の仮想事故である冷却材喪失事故の再冠水過程に出現する炉心内熱水力現象の一部を形成する、膜沸騰熱伝達について、その現象を明らかにし安全解析コード開発に資するため、PWR-FLECHT実験結果の検討と単一発熱体実験を行なった。その結果次のことが明らかとなった。入口サブクール度,入口流速および発熱体出力から決るクエンチ点の局所のサブクール度?Tsubが熱伝達率を支配する大きな要因であること、?Tsubが零である時の飽和膜沸騰熱伝達率hc,satは、クエンチ点から注目する位置までの長さを代表長さに取る事によってBromleyタイプの表式で表わされること、?Tsubが零でないサブクール膜沸騰熱伝達率hc,sabは?Tsubとhc,satとで簡単な表式、hc,sub/sc,sat=1+0.025・?Tsub(?Tsub:C)、で表わされることがわかった。この表式は実験結果を20%内の誤差で評価できる。